人につたえる、ということ

ブログを放置に放置を重ね、すっかり存在すら忘れていたのですが
今の自分には一周回って必要かと思い、筆をとります(この表現も時代錯誤かもしれないですが)

職業柄、Power Pointで資料を作る機会も少なくはなく、
「どうやったら、伝わるのか?」ということを考えることは少なくない私です。

ただ、そういう仕事が多くなったのはここ数ヶ月のことで、今まではどちらかというとPPTよりExcelを使う事が多かったです。
ただ伝えるというより、データの正確性という感じでしょうか?
色々と列を追加したりで、多くの情報を表の形式にまとめて、好きなことを熱く打ち込む!
そういうコミュニケーション・スタイルでした。
IT系というか、システムを作る仕事をしているからこそ、「正確性」が非常に大事だったからだと思うのです。

ただ、そういう「正確性」って、どこまで大事なんだろう? と疑問に思うことはありました。正確性を重んじすぎると、伝えたいことが伝わらないのです。

単純にデータから考えるととか、Fact(事実)ベースで話すと、というアプローチは大事ではあるんですが、何というか、あまり「キャッチーじゃない」んですよね。
嘘はいっていないし、過剰な装飾もしていない、という、いわば「すっぴん」な状態の情報をお伝えしているイメージ。

特に、お客様との打ち合わせなど、限られた時間で自分の考えている事や、調べたことを全てお伝えする、というのは無理な話だと思うのです。
でも、正確性を重視しようとすると、「これって、つまりこういうこと?」という素直な質問にも、簡単にはYesと言えない自分がいたりします。
自分が培ってきたマインドというか、癖・習慣に現れてしまっているもの。それが、自分の中に棲む、ある種の武器であると同時に、非常に邪魔な悪癖でもあるような気がしています。

私はもともと、広告のコピーライターなど、キャッチーな情報の伝え方をする職業というのは、素晴らしいものだな、と思う人種ではありました。
マンガも大好きですし、絵や図で伝えることは、言葉だけで無理やり伝えることよりも伝わるモノは多い、というのも十分理解できます。

でも、ダメなのです。
私には、まだ、絶対的に「表現する」ことへの経験値が足らない気がします。

おそらく、インプットは色々と多くしてきたのでしょう。
マンガで言えば、そんじょそこらの大人はもとより、中高生よりも読んでいるかもしれません(ただし、ヲタクのみなさんは除く)

私の昔の上司もそうですし、他の色々な皆さんがおっしゃっている言葉があります。

「量が質をつくっていく」

質と量はよく対比され、やはり高い質は求められる事は多い気がします。
ただ、質は始めからいきなりは養われない。
質はそれなりでも、まずは量をこなし、その量の積み重ねが糧となり、次第に質を高める為の方法が自分の中で培われていく。そういうものだ、と。
いま書いていて気づきましたが、「糧(かて)」という漢字にも、「量(りょう)」という字が入っているのですね。昔の人達も、同じような事を考えたのかな、という気がしてきます。

思えば、小学校の頃など、理由も分からず、ただ反復練習をしているような勉強(漢字書き取りや算数ドリルとか)をしていましたが、ああいうやりこみは決して無駄ではなかったのかな、と思います。

「写経」もそうですが、まずは始める事が大事ですね。
訓練しなければ、上手くなるものも上手くなりません。

そう思って、始めたブログなのに、見事に3日坊主になっていましたw


なかなか、簡単に外出できないこんな時期だからこそ、どんな簡単なことでも、誰か相手に伝える、という練習で、これからも下手なブログを続けたいと思います。

もっと短く、キャッチーに、ちゃんと伝わる文章を目指して。